みんなの党の内部対立

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120906-OYT1T00221.htm
みんなの党がここにきてもめている。解党を求める声もあがったというが、そこまでの結論には至らなかった。また、今月中に渡辺代表の任期満了ということで、代表選を行うという。
みんなの党はここまで大阪維新の会と連携を行う方針で固めていたが、ここ最近、みんなの党の所属国会議員の何人かが個別で大阪維新の会を母体とした政党に移籍する意向を示したり、大阪維新の会との関係が微妙になったりと、その行く先に暗雲が漂っている。もともと、大阪維新の会との連携ありきという戦略のハンドリングはなかなか難しいものだと思っていたが、結局失敗しそうな様相である。連携と言っても、つまりは選挙協力だ。みんなの党は現時点で六十余の小選挙区に候補を立てている。一方、大阪維新の会はもともとは300人の候補を擁立するとしていたが、ここにきてほぼ全ての小選挙区に候補を擁立するとしている。公明党には配慮するようだが、みんなの党は「一定の配慮を検討する」としている。おそらく大阪維新の会としては、みんなの党の現職がいる選挙区は候補を立てない、くらいのことを考えているのだろうが、大部分を占める新人候補を擁立している選挙区には、遠慮無く候補を立ててくると思う。そのあたりの選挙区調整のすりあわせがみんなの党の課題だと思っていたのだが、結局候補を立てた挙げ句、維新に対立候補をぶつけられる、という構図になりそうな感がある。その場合、みんなの党新人候補の立候補辞退という事態もあり得るかもしれない。
みんなの党にとって誤算だったのは、大阪維新の会が国会議員を引き抜いて政党化したことだったか。国政素人の大阪維新の会の先導役になるというつもりだったのかもしれないが、大阪維新の会に国会議員が所属することで、その役目をみんなの党が担う必要がなくなった。しかもその半分は自分の党の議員である。
大阪維新の会を母体とした政党に移籍するみんなの党参議院議員衆院選に立候補するために辞職すれば、みんなの党参院選候補が繰り上げ当選するので数の上でのダメージは少なくなるのかもしれないが、今までの戦略が頓挫したということで、党の存亡にかかわる事態になっているとは思う。
それにしても、みんなの党の代表選。もともと国会議員の投票で決める、という規約のようで、党員には投票権がないようだ。それもそれで不満が出てもおかしくないと思うのだが。とにかく、現時点では国会議員十何人かで次期みんなの党の代表を決めることになる。